mSPICE技術詳報パート1 :
Two-Stage Newton Raphson法による回路シミュレーション
「いま何故mSPICEが必要なのか?」
設計が高密度化にともない、内部接続のデータ量は膨大になり、SPICEのようなトランジスタレベル検証ツールの処理限界に来ています。通常、トランジェント解析において、回路シミュレータは状態回路方程式をシステムマトリックスに変換し、マトリックスソルバ(行列解法)を用いたニュートンラフソン法による反復計算することでそのシステムマトリックスを解きますが、従来のSPICEシミュレータで用いられてきたガウス除去法のような直接的な手法では、処理時間は極端に遅くなり、設計効率は低下します。
大規模回路を対象としたSPICEシミュレーションへの要望を満たすために、これまで解析結果の精度向上とシミュレーション処理時間短縮をトレードオフする様々な手法、すわなちFast SPICEシミュレーションが試されてきていますが、検証エラーを検知したとしても、Fast SPICEシミュレーションでは、結果の精度を保証することはできません。
mSPICEでは革新的なTwo-Stage Newton Raphsonアルゴリズム(TSNアルゴリズム)を採用し、マトリックスソルバに注目して精度の問題を解決します。
「Two-Stage Newton Raphson法とは?」
mSPICEが提案するアプローチは、非線形(差分)の能動素子成分と、線形(微分)の受動素子ネットワークをニュートンラフソンの反復処理内で分離し、TSN手法で、線形−非線形をダイナミックにモデル化することです。
(a)オリジナルバウンダリ条件 (b)不定バウンダリ条件
ニュートンラフソン手法による非線形部計算
第1ニュートンラフソン 反復 第2 ニュートンラフソン 反復
ニュートン・ラフソン手法による線形部計算



(a) 線形-非線形インタフェイス (b) 非線形等価回路 (c) 線形等価回路
非線形-線形インタフェイスモデル化の例
「mSPICEがもたらす効果」
SPICEシミュレーションにおいて精度に妥協することなく大規模回路を検証することが加納になります。大規模マトリックスを効率的に解くために、革新的なマトリックスレベルでのパーティショニング技術およびTSN技術を適用して、SPICEシミュレーションの収束と結果精度を保証します。
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