多くの企業では、年に1回の健康診断を実施しています。
これは労働安全衛生法で定められているものであり、企業として実施することは当然の義務です。

しかし、ここで一つの疑問があります。

企業の健康管理は、本当に「年1回の健康診断」だけでよいのでしょうか。


健康診断で得られたデータや日々の健康データを活用し、継続的に健康状態を把握していくことが重要になっています。

これからの企業にとって、健康管理は「年1回の健康診断」から「日常の健康データ活用」へと変わりつつあります。

健康診断は実施されているが、活用されていない

厚生労働省の「労働安全衛生調査」においても、企業の健康確保対策として最も実施率が高いのは定期健康診断であることが示されています。
つまり、多くの企業が健康診断そのものはきちんと実施しています。

一方で、経済産業省の「健康経営ガイドブック」や「健康経営の推進について」の資料では、次のような課題が指摘されています。

健康診断は実施されているものの、
その結果が日常の健康管理や生活習慣改善、生産性向上に十分活用されていない、という点です。

つまり、

・健康診断は実施している
・健康データは存在している
・しかし、そのデータが日常の健康管理に活かされていない

という状況が多くの企業で起きています。

これは言い換えると、
健康管理が「イベント(健康診断)」で終わってしまっている
ということです。

つまり現在の企業では、健康データそのものは存在しているものの、それを日常の健康管理や生産性向上に活かす仕組みが不足しているという課題があります。
これは、多くの企業に共通する健康管理の課題と言えます。

健康管理は「年1回のイベント」ではない

本来、健康管理は年に1回のイベントではありません。
人の体調やストレスは日々変化しています。

・忙しい時期に体調を崩す
・人間関係の変化でストレスが増える
・生活習慣の乱れで血圧が上がる
・睡眠不足が続く
・季節の変わり目で体調を崩す

このような変化は、年に1回の健康診断では把握することができません。

健康診断は、あくまで「その時点の健康状態」を確認するものです。
しかし企業にとって重要なのは、従業員の健康状態の変化や兆候を早期に把握することです。

つまりこれからの企業の健康管理は、年1回の健康診断だけではなく、日々の健康データを把握し、体調やストレスの変化を早期に把握できる仕組みが必要になります。

では、日々の健康管理を企業で実現するには、どのような仕組みが必要なのでしょうか。
次回の記事(4月1日)では、その具体的な方法について紹介します。

プレゼンティーズムという見えにくい経営課題

近年、企業の健康管理の分野で「プレゼンティーズム」という言葉が注目されています。

プレゼンティーズムとは、欠勤しているわけではないものの、体調不良やストレス、睡眠不足、慢性的な疲労などが原因で、本来のパフォーマンスを発揮できていない状態を指します。
つまり、会社には出勤しているが、体調やメンタルの問題により生産性が低下している状態です。

これに対して、病気などで会社を休むことによる損失は「アブセンティーズム(Absenteeism)」と呼ばれます。

一見すると、欠勤している方が企業にとって損失が大きいように思われますが、多くの研究では、欠勤による損失よりも、プレゼンティーズムによる生産性低下の損失の方が大きいと報告されています。
つまり、「会社を休んでいる人」よりも、「体調が悪いまま働いている人」の方が、企業全体の生産性に与える影響が大きい場合があるということです。

上図の経済産業省の健康経営に関する資料でも、企業の健康経営を評価する指標として、欠勤率だけでなく、このプレゼンティーズムの改善が重要な指標として位置付けられています。
これからの企業の健康管理は、単に欠勤を減らすことだけでなく、働いている人のパフォーマンスを維持・向上させることが重要になってきています。

しかし、プレゼンティーズムは欠勤のように数字として表れにくいため、企業側が気づきにくいという特徴があります。
そのため、日々の体調やストレスの変化を把握する仕組みがなければ、問題が見えないまま生産性が低下している可能性があります。

つまりプレゼンティーズム対策のためにも、健康診断だけではなく、日々の健康データを把握し、体調やストレスの変化を継続的に管理する仕組みが重要になってきています。

参考記事:健康経営オフィスレポート(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/kenkokeieioffice_report.pdf

企業の健康管理の現状

現在、多くの企業の健康管理は次のような状況にとどまっています。

・ 健康診断の実施率は高い
・ しかし健康診断結果の活用が十分でない
・ 日常的な健康管理につながっていない
・ 健康データが経営や生産性向上に活用されていない
・ 健康管理がイベント(健康診断)で終わっている

つまり、健康データは存在しているが活用されていないという点が、現在の大きな社会課題となっています。

これからの企業にとって重要なのは、健康診断を実施することではなく、健康データを活用することです。
そして、その健康データ活用は大企業だけのものではなく、中小企業や小規模事業者でも導入できる仕組みである必要があります。

これからの健康管理には、誰でも導入でき、無理なく続けられる健康管理の仕組みが求められています。

健康管理は「年1回」から「日常」へ

これからの健康管理は、

年1回の健康診断

日常的な健康データの取得

健康状態の変化の把握

早期対応・生活習慣改善

生産性向上・健康経営

という流れに変わっていく必要があります。

つまり、健康管理は
「イベント型」から「データ活用型」へ
変わっていく必要があります。

健康管理は年に1回行うものではなく、日々のデータを積み重ねることで初めて意味を持つものなのです。

五行ドクターと健康経営クラウド Me-Naviの組み合わせ

こうした背景から、私たちは日常の健康データを活用する健康管理の仕組みとして、健康経営クラウド「Me-Navi(ミーナビ)」を開発しました。

Me-Naviは、血圧や脈拍などの日常データから、体調傾向やストレス傾向を可視化し、従業員個人だけでなく、組織全体の健康状態を把握できるクラウドサービスです。
企業の健康管理を「年1回の健康診断」から「日々の健康データ」へと変えていくことを目的としたサービスで、2026年6月にリリースを予定しています。

また、個人向けの健康管理アプリ「五行ドクター」はすでに公開されており、血圧データから体調バランスやストレス傾向を可視化する無料のWEBアプリとして利用することができます。

健康管理は、年に1回のイベントではなく、日々のデータの積み重ねによって初めて見えてくるものです。

次回の記事では、このMe-Naviの仕組みや特徴について、さらに詳しく紹介します。

■ Me-Naviサービス概要
名称:健康経営クラウド Me-Navi(ミーナビ)
提供開始:2026年6月(予定)
価格:月額500円(消費税別)/人〜
主な機能:健康スコア可視化、血圧傾向分析、ストレス傾向分析、美肌傾向分析、未病/高血圧アラート通知、食事/運動アドバイス、健康・未病ランキング、陰陽五行を使った占い、健康管理レポート生成他

【関連URL】

Me-Navi公式サイト:https://liquiddesign.co.jp/technology-line/me-navi/

五行ドクターWEB無料アプリ:https://gogyou-doctor-prod.web.app/

五行ドクター60秒YouTube:https://www.youtube.com/shorts/BiuBFwzIaRI

脈診を科学するー35年間の開発系譜
https://liquiddesign.co.jp/technology-line/gogyo-doctor/genealogy/