最近、「自分の健康状態を自分でチェックしたい」「病気になる前に体調の変化を知りたい」と考える人が増えています。
健康診断は年に1回ですが、体調やストレス、体のバランスは毎日変化しています。
本来は、日々の体調の変化を自分で把握し、病気になる前の段階で体調管理ができることが理想です。
そのようなセルフ健康チェックの方法として知られているものに、
・Oリングテスト(応用キネシオロジー)
・東洋医学の脈診の考え方を応用した五行ドクター
という2つの方法があります。
この記事では、健康のセルフチェックという視点で、この2つの方法の違いや特徴を分かりやすく解説します。

Oリングテストとは何か
Oリングテストとは、指で輪(Oリング)を作り、その指の力が開くか開かないかによって体の状態や相性などを判定する方法です。正式には「応用キネシオロジー」「バイディジタルOリングテスト」などと呼ばれています。
この方法は、日本人医師の故・大村恵昭医学博士(元コロンビア大学)が研究・体系化した方法として知られ、海外では米国特許 US5188107Aが取得されています。この特許では、人体の筋肉反応を利用して生体情報や反応を確認する方法が記載されています。
大村恵昭博士は、早稲田大学理工学部と横浜市立大学医学部の両方を卒業し、工学と医学の両分野を学んだ異色の経歴を持つ研究者として知られています。工学と医学の両方の知識を持っていたことが、その後のOリングテストや生体計測の研究につながったとも言われています。
Oリングテストは、一般の人が想像するよりも医療や歯科の現場で補助的に使われてきた事例があります。例えば歯科では、金属アレルギーの原因となる歯科材料の選択、体に合う詰め物やインプラント材料の選定、噛み合わせの調整、サプリメントや薬の相性確認などに利用されてきました。新神戸歯科の藤井院長、九州の下津浦内科などでも、臨床の補助判断として活用されていると言われています。また、帯津三敬病院のようにホリスティック医療の分野でも知られている医療機関があります。
この分野では、Oリングテスト技術者として日本で第一人者であった故・豊岡憲治医師などが研究・実践を行っていました。ただし重要なのは、Oリングテストは血液検査やレントゲンのような客観的検査機器ではなく、医師や施術者の経験や身体反応を利用した補助的な判断方法として使われてきた技術であるという点です。
五行ドクターとは何か
一方、五行ドクターは血圧と脈拍という生体データをもとに、体のバランスや未病状態を数値化する仕組みです。
東洋医学には「未病」という考え方があり、これは病気になる前の体調の乱れやバランスの崩れの状態を意味します。東洋医学では古くから「脈診」という診断方法があり、手首の脈の状態から体の状態や内臓の働き、自律神経の状態などを読み取ってきました。
五行ドクターは、この東洋医学の脈診の考え方を、血圧と脈拍という数値データで再現しようとするもので、
「脈診を科学する」
というコンセプトで開発された技術です。血圧と脈拍データから身体状態の傾向を推定する独自アルゴリズムとして 特許(第7545774号)を取得しており、血圧データから血行動態の変化を推定し、その結果を血圧傾向だけではなく、体調バランスやストレス傾向として表示します。
血圧や脈拍は医学的にも重要な生体データで、心臓や血管だけでなく、自律神経やストレス、睡眠、疲労などとも関係しています。健康診断でも必ず血圧を測定するのはそのためです。
五行ドクターでは、この血圧と脈拍のデータをもとに、
- ストレス状態
- 体調バランス
- 未病状態の傾向
- 血圧の傾向
- 五臓六腑のバランス
などを数値として見える化します。
つまり五行ドクターは、
生体データをもとに体調や未病の傾向を評価するセルフ健康管理ツールと言えます。
Oリングテストと五行ドクターの違い
ここまでを整理すると、この2つはそもそも見ているものが違います。簡潔にまとめた比較表が下記となります。
| 項目 | Oリングテスト | 五行ドクター |
| 主に見るもの | 身体反応・相性・感覚 | 血圧・脈拍・体調・ストレス |
| 分野 | 身体反応・経験医学 | 生体データ・予防医学 |
| 分かること | 相性、ストレス、思考タイプ | 体調、ストレス、未病、肌年齢 |
| データ | 筋肉反応 | 血圧・脈拍 |
| 向いている用途 | 相性・自己理解 | 自己健康管理、健康経営 |
| 何をチェックする? | 性格診断・相性チェック | セルフ健康チェック |
| 特許情報 | US5188107A | 特許第7545774号 |
簡単に言えば、Oリングテストは「今この対象に体がどう反応するか」をみる方法で、五行ドクターは「日々の測定データから体調の変化を追う」方法です。
科学的な視点でみるとどう違うか
次に、科学的な観点からこの2つの手法を比較してみます。
ここで重要なのは、どちらが正しいかという話ではなく、
見ている対象と用途が違う
という点です。
Oリングテストは筋肉の反応を利用した身体反応の確認方法であり、測定者や環境によって結果が変わる可能性があります。そのため、血液検査やMRIのように誰が測っても同じ結果になる検査とは性質が異なります。病気の確定診断として使われるものではなく、体の反応や相性、補助的な判断などに使われることが多い技術です。
一方、五行ドクターは血圧や脈拍という数値データを基にしています。血圧は健康診断でも使われる客観的なバイタルデータであり、数値として記録・比較・分析できるという特徴があります。そのため、体調管理や生活習慣の管理、未病管理などに向いています。
このように、科学的な位置づけとしては、
- Oリングテストは、身体反応を利用した評価手段
- 五行ドクターは、生体データを数値化するセルフケア手段
という違いがあります。
Oリングテストは自分でも使えるのか?
Oリングテストは、自分でもできると言われることがありますが、実際に正確に行うことはそれほど簡単ではありません。本来のOリングテストは、検査者と被検者の2人で行い、指の力の変化を第三者が客観的に確認することで反応を判断します。そのため、自分一人で行う場合は、力の入れ方や姿勢、思い込み、体調、筋力の変化などの影響を受けやすく、結果の判断が難しくなることがあります。
また、Oリングテストは単に指の力を見るだけではなく、姿勢、呼吸、体の力の抜き方、検査する対象の置き方、質問の仕方など、いくつかのポイントやコツがあり、慣れていないと安定した結果を得ることが難しいと言われています。そのため、自己流で行うと結果がばらついたり、うまく判定できなかったりすることも少なくありません。
このように、Oリングテストは、理論自体はシンプルに見えますが、実際に正しく反応を読み取るにはある程度の経験や方法の理解が必要になります。そのため、実際にOリングテストを体験してみたい、測定を受けてみたい、方法を知りたいという場合は、専門的に身体反応測定を行っているところに相談するのが現実的です。
Oリングテストや身体反応測定に興味がある場合は、今回の記事でご協力いただいた下記までお問い合わせ可能です。
● 故・豊岡憲治医師から学び、Oリングテストがホリスティック医療的な計測だけではなく、生活に役立つ応用計測まで出来ることを研究してきた作家兼研究者Sensix Lab代表の結唯氏。 yui.stars7@gmail.com
その他、Oリングに関する書籍WEBサイトをご紹介します。
● 中垣歯科医院のOリングテストに関する情報ページ https://www.n-dc.com/pro/oring.html
● 書籍
『Oリングテスト 超健康レッスン』 著者:大村恵昭:Oリングテストの提唱者である元コロンビア大学の大村恵昭博士が自ら書いた入門書で、図解形式で初心者にも分かりやすい内容になっています。
『未来医療 Oリングテスト』 著者:児玉浩憲:大村博士の研究や経歴、ダブルメジャーで医学部と工学部を同時に卒業した破天荒な人生などについて書かれた書籍です。
まとめ
健康管理というと、病院、薬、検査というイメージが強いですが、本来は自分の体の状態を自分で知ることがとても重要です。
今回の内容を整理すると、
- Oリングテスト → 体の反応、相性、感覚、思考タイプ
- 五行ドクター → 血圧、脈拍、自律神経、ストレス、未病、健康状態
つまり、
Oリングテストは「身体の反応や感覚を知るためのセルフチェック」で、「五行ドクターは体調や健康状態を数値で知るためのセルフチェック」と考えることができます。
これからの健康管理は、病気になってから治すのではなく、日々の体調の変化に気づき、未病の段階で整えていくことが重要になります。その意味で、この2つの方法は競合するものではなく、むしろ違う角度から自分の状態を知るための方法と言えるかもしれません。
自分の体調やストレス状態を数値で知ること、そして自分の体の反応や感覚を知ること。その両方を理解することが、これからのセルフヘルスケアには大切になっていくのではないかと思います。
関連URL
完全無料の未病チェック
https://gogyou-doctor-prod.web.app/
※五行ドクターはセルフケア支援を目的としたアプリであり、医療機器ではありません。診断や治療が必要な場合は医師に相談してください。
健康経営クラウドMe-Navi(ミーナビ)公式サイト
https://liquiddesign.co.jp/technology-line/me-navi/
五行ドクターは、突然生まれたアプリではありません。
ソニー脈診研究所の研究を起点に、ソニー創業者 井深大、韓国の医師 白熙洙、そして五行アルゴリズムの発明者 高島充らの研究が、約35年かけて現在の仕組みへと発展してきました。
東洋医学の脈診を「測定と演算」で解析するという研究の流れをまとめた記事はこちらです。
脈診を科学する 五行ドクター開発の系譜
https://liquiddesign.co.jp/technology-line/gogyo-doctor/genealogy/
五行ドクターの背景にある技術や研究の歴史を知りたい方は、ぜひあわせてご覧ください。

