夏になると、気をつけたいのが熱中症です。
熱中症は、屋外だけで起こるものではありません。室内でも、気温や湿度が高い環境、風通しの悪い場所、冷房を我慢している状態では、体に熱がこもりやすくなります。
環境省の熱中症予防情報サイトでも、屋内ではエアコン等を適切に使用して涼しい環境で過ごすこと、こまめな休憩や水分・塩分補給を行うことが呼びかけられています。暑さ指数であるWBGTの確認も、熱中症対策の基本とされています。
では、血圧や脈拍の測定結果から、熱中症になりやすい状態に気づくことはできるのでしょうか。
五行ドクターには、現在、熱中症リスクを直接表示する機能はありません。
五行ドクターは、熱中症を診断するアプリではなく、医療機器でもありません。熱中症かどうかを判断したり、治療の必要性を判定したりするものではありません。
ただし、血圧計で測定した最高血圧、最低血圧、脈拍を入力すると、健康得点、ストレス度、血圧傾向、五行体調バランスを確認できます。
その結果の中に、暑さによる体への負担を思わせる変化が重なっている場合は、「今日は無理をしないほうがよいかもしれない」と気づくきっかけになります。
大切なのは、熱中症を判定することではありません。
いつもと違う体調変化に早く気づき、水分を取る、エアコンをつける、涼しい場所で休む、無理な作業を避けるといった行動につなげることです。

1. 火(心)が高く、脈拍も高いとき
五行ドクターでは、「火」は心臓、小腸、不眠、不安などと関連づけて表示されます。
暑い環境にいると、体は熱を逃がそうとして働きます。その結果、心拍数が上がりやすくなります。
そのため、五行ドクターで火の数値が未病または病気寄りに出ていて、さらに脈拍が普段より高い場合は、暑さによる負担が体にかかっている可能性があります。
たとえば、次のような状態です。
火の数値が悪化している。
脈拍が普段より高い。
ストレス度が高い。
体がほてる。
眠りにくい。
動悸のような感覚がある。
このようなときに大事なのは、「熱中症危険」と決めつけることではありません。
まず、涼しい場所に移動する。エアコンをつける。衣服をゆるめる。安静にする。水分と塩分を補給する。
こうした早めの行動が必要です。
表示するとすれば、次のような案内が適切です。
「暑さによる体への負担が出ている可能性があります。涼しい場所で休憩し、水分・塩分を補給してください。」
2. 水(腎)が悪化し、血圧が下がり、脈拍が上がるとき
五行ドクターでは、「水」は腎臓、膀胱、精力、美肌などと関連づけて表示されます。
熱中症や脱水では、体内の水分不足が問題になります。
特に注意したいのは、普段より血圧が低いのに、脈拍が高い状態です。これは、体が循環を保とうとしている可能性があります。
五行ドクター上で水の数値が悪化し、さらに最高血圧が普段より低く、脈拍が普段より高い場合は、脱水傾向に注意したほうがよい状態です。
たとえば、次のような状態です。
水の数値が悪化している。
最高血圧が普段より低い。
脈拍が普段より高い。
口が渇く。
尿が少ない。
立ちくらみがある。
このようなときは、早めに水分を取ることが重要です。汗を多くかいている場合は、塩分補給も意識します。
ただし、心臓や腎臓の病気などで水分摂取について医師から指示を受けている方は、その指示に従ってください。厚生労働省も、腎臓や心臓などの疾患で水分摂取の指示がある場合は、医師の指示に従うよう案内しています。
表示するなら、次のような案内が適切です。
「脱水傾向に注意が必要な状態かもしれません。涼しい場所で休み、水分・塩分を補給してください。立ちくらみや強いだるさがある場合は、無理をせず周囲に相談してください。」
3. 土(脾)が悪化し、食欲低下や吐き気があるとき
五行ドクターでは、「土」は脾臓、胃腸、消化、免疫などと関連づけて表示されます。
暑い日には、食欲が落ちる、胃が重い、吐き気がする、体がだるいといった不調が出ることがあります。
このような状態は、単なる胃腸不調ではなく、暑さによる体調悪化のサインかもしれません。
たとえば、次のような状態です。
土の数値が未病または病気寄りに出ている。
食欲がない。
吐き気がある。
体がだるい。
水分が取れない。
この場合は、無理に活動を続けないことが大切です。
涼しい場所で安静にする。飲める範囲で少しずつ水分を取る。食事が取れない場合は、体調の変化を慎重に見る。
厚生労働省は、熱中症が疑われる場合の応急処置として、涼しい場所へ移動すること、衣服をゆるめて体を冷やすこと、水分補給を行うことを示しています。また、自力で水が飲めない、意識がない場合は、すぐに救急車を呼ぶよう案内しています。
表示するなら、次のような案内が適切です。
「暑さによる体調不良の可能性があります。涼しい場所で安静にし、無理のない範囲で水分・塩分を補給してください。吐き気が強い場合や水分が取れない場合は、医療機関や周囲の人に相談してください。」
4. 健康得点が下がり、ストレス度が上がるとき
五行ドクターでは、木火土金水だけでなく、健康得点、ストレス度、血圧傾向、脈拍も確認できます。
熱中症対策で重要なのは、1回の数値だけを見ることではありません。
普段の自分と比べて、どう変化しているかを見ることです。
たとえば、いつもより健康得点が下がっている。ストレス度が上がっている。脈拍が高い。血圧が低い。血圧傾向がいつもと違う。
このような変化が重なっている場合は、暑さ、睡眠不足、疲労、脱水などによって、体に負担がかかっている可能性があります。
この場合も、無理に仕事や運動を続けるのではなく、早めに休むことが大切です。
表示するなら、次のような案内が適切です。
「普段より体調負担が高まっている可能性があります。暑い場所での活動を控え、涼しい環境で休憩してください。水分・塩分を補給し、体調が戻らない場合は医療機関に相談してください。」
Me-Naviと組み合わせれば、企業の熱中症対策にも活用できる
五行ドクターは、個人が自分の体調変化に気づくためのセルフケア支援ツールです。
一方で、Me-Naviと組み合わせることで、企業や施設における熱中症対策にも活用できる可能性があります。
たとえば、工場、倉庫、建設現場、屋外作業、厨房、物流拠点、介護施設などでは、暑さによる体調不良が起こりやすい環境があります。
従業員が作業前や休憩時に血圧と脈拍を測定し、五行ドクターで体調バランスを確認する。その結果をMe-Naviで集計すれば、個人を特定しない形で、職場全体の傾向を把握しやすくなります。
たとえば、ある部署や作業場所で、次のような傾向が多く見られる場合です。
火が高く、脈拍が高い人が多い。
水が悪化し、血圧低下と脈拍上昇が重なる人が多い。
土が悪化し、食欲低下やだるさを訴える人が多い。
健康得点が急に下がり、ストレス度が上がる人が多い。
このような傾向が同じ労働環境で続く場合、その場所は暑さによる体調負担が大きい可能性があります。
つまり、Me-Naviを使えば、個人の体調チェックだけでなく、「この作業場所は休憩を増やしたほうがよいのではないか」「この時間帯は冷房や送風を強めたほうがよいのではないか」「水分補給の声かけを増やすべきではないか」といった職場環境の見直しにつなげることができます。
これは、熱中症を診断する仕組みではありません。
しかし、従業員の体調変化を早めに把握し、企業側が作業環境、休憩時間、空調、水分補給、声かけを見直すための補助情報になります。
環境省も、暑さ指数であるWBGTを確認し、涼しい環境以外では運動等を中止することや、熱中症対策を取りやすい環境づくりを呼びかけています。
五行ドクターとMe-Naviの組み合わせは、この「環境づくり」を現場単位で進めるための一つの入口になります。

まとめ:熱中症を判定するのではなく、早めに休むきっかけにする
五行ドクターでは、現在、熱中症リスクを表示する機能はありません。
しかし、血圧測定の結果を入力したあとに、火が高く脈拍が高い、水が悪化して血圧が下がり脈拍が上がる、土が悪化して食欲低下や吐き気がある、健康得点が急に下がりストレス度が上がるといった状態が重なっている場合は、暑さによる体調負担に注意するきっかけになります。
そのようなときは、すぐに水分を取る。必要に応じて塩分を補給する。エアコンをつける。涼しい場所へ移動する。安静にする。
これらの行動を早めに取ることが重要です。
さらに、Me-Navi(2026年7月リリース予定)を併用すれば、企業や施設内で同じような体調変化がどの部署、どの時間帯、どの作業環境で多いのかを把握しやすくなります。
もし、同じ労働環境で火・水・土の悪化や、脈拍上昇、血圧低下、健康得点低下、ストレス度上昇が多く見られる場合、その職場では熱中症対策を強化する必要があるかもしれません。
五行ドクターは、熱中症の診断アプリではありません。
しかし、日々の血圧・脈拍・体調バランスを記録することで、自分の体の変化に早く気づくためのセルフケア支援ツールとして活用できます。
そしてMe-Naviと組み合わせれば、個人の気づきを企業全体の安全対策へ広げることもできます。
暑い季節ほど、「測って終わり」ではなく、測った結果を見て、早めに休む、冷やす、飲む、そして職場環境を見直す。
その小さな行動が、熱中症を防ぐための大切な一歩になります。
参考資料
環境省 熱中症予防情報サイト
https://www.wbgt.env.go.jp/
厚生労働省 熱中症が疑われる人を見かけたら
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/happen.html
関連URL
完全無料の未病を見える化するセルフチェックAPP
https://gogyou-doctor-prod.web.app/
※五行ドクターはセルフケア支援を目的としたアプリであり、医療機器ではありません。診断や治療が必要な場合は医師に相談してください。
月額500円からの健康経営クラウドMe-Navi(ミーナビ)公式サイト
https://liquiddesign.co.jp/technology-line/me-navi/
五行ドクターは、突然生まれたアプリではありません。
ソニー脈診研究所の研究を起点に、ソニー創業者 井深大、韓国の医師 白熙洙、そして五行アルゴリズムの発明者 高島充らの研究が、約35年かけて現在の仕組みへと発展してきました。
東洋医学の脈診を「測定と演算」で解析するという研究の流れをまとめた記事はこちらです。
脈診を科学する 五行ドクター開発の系譜
https://liquiddesign.co.jp/technology-line/gogyo-doctor/genealogy/
五行ドクターの背景にある技術や研究の歴史を知りたい方は、ぜひあわせてご覧ください。


