―11月下旬にかけて M3〜5 クラスの地震発生に注意
はじめに ― 「地震最前線」とは何かをやさしく解説
日本列島は世界でも有数の“地震の最前線”に位置しています。気象庁のパンフレット『地震最前線』では、日本の地下で何が起きているのかをとても分かりやすく解説しています。日本の地下には複数のプレート(地球の外側を覆う巨大な岩盤)が存在し、特に
- 太平洋プレート
- フィリピン海プレート
が沈み込むことで、東日本・西日本の地震活動に大きな影響を与えています。プレートが沈み込む場所では、ゆっくりとした圧力の蓄積が長期間続き、限界に達した瞬間に地震として解放されます。この“圧力の蓄積→放出”が日本で地震が多い根本的理由です。また、こうしたプレート境界に近い地域では、本震の前に地殻内の小さな破壊が進むことがあり、その兆候がわずかな振動として地表に現れる場合があります。ただし、これらの微弱な信号はごく小さく、一般的な地震計では捉えられないため「事前に気付くことは難しい」とされてきました。

高島式地震予知とは? 〜微細な振動を1000倍に増幅して観測〜
高島式地震推定技術(特許第6995381号)は、観測室の“共鳴”を使って、地面から建物内部へ伝わるごく微弱な振動を1000倍以上に増幅して波形として観測できる技術です。
この振動は「破壊核形成信号」と呼ばれ、地震直前に震源近くで起こる微小な破壊が連鎖する際に発生する特徴的な波形であることが、過去の観測研究によって確認されています。
特徴は以下の通りです。
- ごく弱い振動でも観測できる
- 周波数帯(10〜20Hz付近)が地震前兆と関連
- 国内外の地震に対して
太平洋プレート → 約15日以内
フィリピン海プレート → 約45日以内
に本震発生が多いという分析実績 - 地震の規模(M3〜M5)、震源の深さ、到達震度の推定が可能
この技術は「決して不安をあおるためのものではなく、科学的な前兆の把握と、防災意識を高めるための観測」を目的にしています。
【最新解析】2025年11月8〜16日の観測結果
今回の解析は 仙台(11/8〜16)と埼玉県南部・鈴谷(11/9〜16) の2地点を対象としています。
結論から言えば――
仙台:前兆波なし
埼玉県南部・鈴谷:計6つの前兆波を検出(M3〜5 を示唆)
特に鈴谷では、11日・12日・14日・15日の4日間で複数の前兆波が連続して観測され、11月19日〜23日を中心とした M3〜5 クラスの地震発生可能性(確率80%)が示唆されました。
以下、日付順に詳細を記載します。
仙台(11/8〜16):前兆波なし
仙台観測点では特筆すべき前兆波(10〜20Hz帯の特徴的波形)は出現せず、今回の地震予測の対象外となりました。ただし、仙台の前兆波計測器はまだ本調子でない可能性があります。
埼玉県南部・鈴谷(11/9〜16):6つの前兆波を検出
① 11月11日 15:07
- 持続:48秒
- 周波数:18.9Hz/15.9Hz(高周波型)
- 最大振幅:20mVp-p

推定地震:11/19 ±5日/M3〜4/震源:鈴谷直下/震度1未満
高周波成分が強い“浅い小規模地震型”の前兆波。
② 11月12日 13:16
- 持続:57秒
- 周波数:12.4Hz/9.9Hz
- 最大振幅:73mVp-p

推定地震:11/20 ±5日/M4〜5/震度1〜2
大きめの振幅を持つ明瞭な前兆波。
③ 11月12日 15:06
- 持続:65秒
- 周波数:12.2Hz/9.9Hz
- 最大振幅:20mVp-p
②と周波数が一致しており、②と③は同一地震の前兆波と判断されます。
②+③の合計持続時間:122秒 → M4〜5 クラスの典型波形
④ 11月14日 14:07
- 持続:120秒(長時間型)
- 周波数:12.3Hz/10.3Hz
- 最大振幅:25mVp-p

推定地震:11/22 ±5日/M3〜4/震度1未満
低周波寄りで“深めの小規模地震型”の波形。
⑤ 11月15日 12:36
- 持続:120秒
- 周波数:12.0Hz/10.2Hz
- 最大振幅:49mVp-p

推定地震:11/23 ±5日/M4〜5/震度1〜2
⑥ 11月15日 12:56
- 持続:67秒
- 周波数:12.5Hz/10.0Hz
- 最大振幅:58mVp-p

⑤とは周波数の傾向が異なるため別の震源である可能性があります。推定は11/23 ±5日/M4クラス/震度1〜2
今回の観測から読み解けるポイント
● 埼玉県南部(鈴谷直下)で連続的な破壊核形成が進行
11〜15日にかけて計6つの前兆波が出現。特に12日・15日は M4〜5 クラスを示す強めの波形があり、地殻応力の蓄積が進んでいる可能性があります。
● 震度は1〜2程度と予測される
地震規模はM3〜5でも、震度1〜2程度の体感的には「小さな揺れ」が想定されます。ただし「短周期の浅い地震」は体感が強くなる場合があります。
● 今後10日前後は注意
観測された6つの前兆波は11/19〜11/23を中心に±5日(11/14〜11/28)の期間に発生する可能性が高いと推定されます。
もし地震が起きたら ― 状況別の行動まとめ
(気象庁の推奨行動・防災指南を要約)
● 家の中にいるとき
- まず 頭を守る(机の下・クッションなど)
- 火を使っている場合は揺れが収まってから対応
- 無理に外へ飛び出さない
● 外にいるとき
- ブロック塀・古い建物・看板のそばから離れる
- 落下物に注意しながら広い場所へ
● エレベーター
- 最寄り階で停止ボタン
- 無理に脱出しようとしない
● 夜間
- 懐中電灯の位置を把握
- スリッパ・靴を近くに置いておく(ガラス対策)
今後の観測と更新について
鈴谷周辺の地殻応力が高い状態が続いているため、次週以降も定点観測を継続し、追加の前兆波が出現した場合には速報としてお伝えします。高島式地震予知は「恐怖をあおる」ものではなく、“小さな変化を知り、日常の防災を整えるための科学的データ”です。引き続き最新情報をお届けします。
【関連リンク】
◎ 高島式地震予知の解説記事一覧:https://liquiddesign.co.jp/category/blog/earthquake/
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