ベッドに横たわる60代の男性と、その男性を支える介護士

介護現場や在宅ケアで注目される「離床センサー」。使うべきか悩んでいませんか?この記事では、離床センサーの基本情報から、種類・機能・活用場面・導入前の注意点まで徹底解説します。費用対効果や最新の介護ロボット事情もご紹介しますので、導入に迷う方はぜひ最後までチェックしてみてください。

離床センサーとは?基本を解説

ベッドに寝ている老人
離床センサーとは、ベッドからの起き上がりや移動を感知し、介護者に異変を伝える見守り装置です。転倒や徘徊などの事故を未然に防ぐため、多くの介護施設で活用が進んでいます。ここでは、基本的な機能や導入の背景をわかりやすく紹介します。

ベッドからの離床を検知する仕組み

離床センサーは、利用者の動きや体圧の変化を感知し、離床時にアラームを発します。ベッドの下や横に設置するマット型、光を使う赤外線型など、さまざまなタイプがあります。設置や設定はシンプルで、介護者の見守りをサポートします。

高齢者介護の現場で求められる理由

高齢者の転倒事故は介護施設で最も避けたいトラブルの一つです。人手不足や夜間帯の見守り強化のために、離床センサーは重要なツールとされています。職員の負担を軽減し、利用者の安全確保に貢献しています。

離床センサーの種類と特徴

ベッドの上に離床センサーが置いてある
離床センサーには複数のタイプがあり、それぞれ設置場所や検知方法が異なります。利用者の状態や施設の環境に応じて適切なタイプを選ぶことが重要です。ここでは主要なセンサーの種類と、その特長を詳しく解説します。

マット型・赤外線型・モニター型

マット型はベッドの下に敷くだけで設置でき、使い勝手の良さと誤検知の少なさが評価されています。赤外線型は人の動きを遮断によって感知するため、ドアの出入りや通路に設置しやすいのが特長です。モニター型は、対象者の動きや状態を非接触で見守り、画面やアラートで異常を知らせるタイプで、導入が進んでいる据置センサーに多く採用されています。

それぞれのメリット・デメリット

マット型は安定性と信頼性が高く、シンプルな運用が可能ですが、利用者ごとに設置が必要なため多床室では数が必要になります。赤外線型は範囲設定や誤作動のリスクもあるため、設置環境に応じた調整が必要です。モニター型は、非接触・非装着で心理的負担が少ない反面、設置位置や通知設定を誤ると感知ミスにつながるため、製品選びと導入サポートが重要です。

最新の介護ロボットと見守り技術

ロボット
技術の進化により、離床センサーは単独の機能にとどまらず、介護ロボットやICTと連携した新たな見守りスタイルが実現しつつあります。ここでは、最新の介護テクノロジーとその活用事例を紹介します。

介護ロボットと連携した見守り

介護ロボットと連動する離床センサーは、検知と同時に移動・会話・通知といった多機能を発揮できます。自動で記録や介助準備を行うものも登場しており、より人に優しいケアが可能になっています。

遠隔モニタリングによる見守り支援

クラウドや専用アプリと連携することで、家族や施設職員が離れていてもリアルタイムに状況確認できるようになります。在宅介護においても活用され、安心感をもたらしています。

導入に向いている施設の特徴

老後施設
離床センサーはすべての施設に適しているわけではありません。特に高齢者の夜間徘徊や転倒リスクが高い施設、職員の人数が限られる中小規模の事業所、またICTを活用した効率的なケアを目指す施設に向いています。導入前には施設の課題や現場の体制を整理し、活用方法を明確にしておくことが大切です。

夜間の見守りが課題の施設

特に夜勤帯の人員が限られている施設では、離床センサーの導入によって職員の巡回負担を軽減し、緊急時の初動対応にもつながります。

少人数・在宅系の施設

在宅介護や小規模多機能型居宅介護などの現場では、省スペースで運用できるマット型センサーなどが効果的です。導入のハードルが低く、コストも比較的抑えやすいのが特徴です

実際の製品「介護log Med.」の特徴

介護されている70代の女性と介護士
リキッドデザインシステムズが提供する「介護log Med.」は、非接触で体動をモニタリングできる見守りセンサーです。呼吸・脈波・離床など複数のバイタル情報をリアルタイムで記録・通知する機能を備えており、現場の省力化と利用者の安全性を同時に実現します。

マット型で高齢者にやさしい設計

センサーはベッド下に敷くタイプで、利用者の身体に触れず違和感なく設置できます。日常の睡眠や起床の様子を自然に記録できるため、負担を最小限に抑えます。

データの蓄積とクラウド連携

クラウド上で離床・体動の記録を管理できるので、業務記録やご家族への説明資料としても活用可能。ICTを活用したケアの見える化が進められます。

導入前に知っておきたい注意点

注意マーク
便利な離床センサーも、設置環境や利用者の状態により誤作動や検知漏れが起きることもあります。導入前には動作確認や運用体制の見直し、職員への教育も重要です。また、薬機法に基づいた正しい理解と、医療機器ではないことを踏まえた運用が求められます。

導入コストと運用コストのバランス

導入機器の種類によって価格帯が大きく異なるため、導入コストだけでなくランニングコスト、メンテナンス対応なども考慮しておきましょう。
センサー導入後の最大の課題は「運用定着」です。正しく使われなければ本来の性能は発揮されません。導入初期のサポートや、職員同士の共有も導入成功のポイントになります。

まとめ

離床センサーは、高齢者の転倒リスクを減らし、職員の見守り負担を軽減するために非常に有効なツールです。特にリキッドデザインシステムズの「介護log Med.」のような非接触型・クラウド対応の製品は、導入ハードルも低く、現場から高い評価を得ています。導入を検討している方は、自施設の課題や人員体制を見直したうえで、ぜひ一度ご相談ください。機器の選定から運用支援まで、一緒に安心できる見守り体制を整えていきましょう。