海外で相次ぐ大地震と日本の現実
2025年9月、海外では立て続けに大規模地震が発生しました。トルコ西部ではM7クラスの地震が市街地を直撃し、建物倒壊やライフライン寸断による混乱が続いています。南米チリでもM6を超える地震が発生し、津波警報が一時発表されるなど、世界各地で改めて「地震リスク」が現実のものとして突きつけられています。
こうしたニュースに接した多くの日本人が抱くのは「では、次は日本かもしれない」という切迫感です。実際、日本列島は世界でも有数の地震多発地域であり、南海トラフ巨大地震や首都直下地震は30年以内に70〜80%の確率で発生するとされています。
「明日起きても不思議ではない」と警告されるこの現実に対し、私たちにできることは“恐怖に怯える”ことではなく、“科学的に備える”ことです。

高島式地震予知と「前兆波」とは?
従来、地震は「予知不可能」とされてきました。2011年の東日本大震災ですら、発生直前まで誰も予測できなかったことは記憶に新しいでしょう。その背景には、プレート境界の巨大な応力解放は突発的で、事前把握は不可能という学説がありました。
しかし1992年、京都大学・行竹英雄教授の論文は「地震は岩盤内部に“破壊核”が形成され、それが一気に崩壊する現象」であると理論化しました。この破壊核が形成される際、岩石が砕けることで微細な低周波振動=前兆波が発生することが示されています。
高島式地震予知技術は、この理論を実証する形で開発されました。観測室を音響的に共振させることで、地中から伝わるごく小さな振動を1000倍以上に増幅し、通常の地震計では検出不可能な信号をとらえます。
この方法により、太平洋プレート型の地震であれば15日以内、フィリピン海プレート型であれば45日以内に発生が予測可能となっています。
9月に仙台で捉えた前兆波と福島沖M4.2地震
今回の観測データを見てみましょう。
- 2025年9月6日 11時31分(仙台)
持続時間:29秒
周波数:11.6Hz/10.0Hz
最大振幅:41mVp-p
この観測結果から、地震発生予想日:9月14日±5日(発生確率80%)、震源は仙台より150km以内、規模はM3〜M4、仙台での揺れは震度1程度と推定されました。
そして予測どおり、9月11日、福島県沖でM4.2(深さ90km)の地震が発生しました。仙台からの距離は約95kmであり、観測地点の予測と実際の震源が見事に一致したのです。

図1:2025年9月6日 仙台で観測された前兆波の波形

図2:2025年9月11日 福島県沖M4.2地震の震源情報
さらに、仙台においては9月12日〜16日の解析では前兆波は観測されず、この期間は比較的静穏であると確認されています。前兆波が出た場合と出ない場合、その両方のデータを公開することが、科学的検証と信頼性確保に不可欠です。
前兆波的中の意義と実績
今回の事例は、高島式地震予知の信頼性を裏づける重要な一例です。過去にも以下のような実績があります。
- 2022年3月7日観測 → 3月16日 福島県沖 M7.3発生
- 2023年1月13日観測 → 1月16日 小笠原諸島西方沖 M6.1発生
- 2025年7月14日観測 → 翌15日 茨城県北部 M4.8発生
いずれも前兆波と実際の地震発生が対応し、物理的因果関係を示す例として蓄積されています。
他の予測技術との違い
GPSでの地殻変動計測や電離層変化の観測など、地震予測の試みは多岐にわたりますが、それらは数年単位の「長期傾向」を示すにとどまります。
一方、高島式地震予知は「破壊核形成」という物理現象を直接検出するため、短期(1〜45日以内)の発生を具体的に示すことが可能です。
南海トラフ巨大地震と前兆波観測の可能性
もし南海トラフでM8〜M9級の地震が起きれば、津波による死者は最大32万人、住宅被害238万棟、経済損失1410兆円と試算されています。
その確率は今後30年以内で70〜80%。この“避けられない未来”に対し、前兆波観測は大きな武器となり得ます。
現状、観測拠点は埼玉県南部・富山県東部・仙台の3カ所に限られていますが、将来的に全国に拡大することで、南海トラフや首都直下地震の前兆もとらえられる可能性があります。
備えを日常に──実際に助かった事例から学ぶ
2024年の石川県能登半島地震では、家庭で備蓄していた非常食や飲料水が実際に被災直後の命綱となりました。ライフラインが断絶した地域で、事前に用意していた簡易トイレやモバイルバッテリーによって、家族が数日間を乗り切れたという声が多数報告されています。
また、ある中学校では地震発生の2か月前に実施した避難訓練のおかげで、生徒が迷うことなく整然と避難し、混乱を防ぐことができました。これは「知っていた」だけでなく「実際に行動していた」ことの成果です。
結論:恐怖ではなく“科学的備え”を
“備え”を実効性あるものにするためには、**データに基づいた「科学的備え」**が欠かせません。前兆波観測の成果は、「備えるべきタイミング」を科学的に示してくれます。
そして備蓄品も「何となく」ではなく、実際に必要となるものを選びましょう。代表的な製品例を挙げると以下の通りです。
- 飲料水保存:大塚製薬「OS-1(経口補水液)」、サントリー「天然水 防災用5年保存」
- 食料備蓄:アルファ米(尾西食品)、缶入りパン「パンですよ!」(アキモト)
- 電源確保:Anker「PowerHouse」やエレコム「DE-M08L-19200」など大容量モバイルバッテリー
- 簡易トイレ:BOS社「非常用トイレセット」、コクヨ「災害用簡易トイレ」
- 情報取得:ソニー「ICF-B99(手回し充電ラジオ)」、ヤマハ発動機「ポータブル電源+ソーラーパネル」
- 防災科学機器:市町村向けの高島式前兆波観測装置【特許第6995381号】
【関連リンク】
◎ 高島式地震予知の解説記事一覧:https://liquiddesign.co.jp/category/blog/earthquake/
◎ メルマガ登録「的中率90%の地震予知をあなたのスマホに」:https://www.mag2.com/m/0001698630

