2024年の能登半島地震以降、「事前に地震を察知する方法はないのか?」という声がますます強くなっています。一方で、SNSなどでは“次の地震予言”が頻繁に出回り、不安と混乱を招く場面も後を絶ちません。

こうした風潮の中、私たち高島式地震予知チームでは、根拠なき予言ではなく、科学的なデータに基づいた“前兆波”の検知による地震予測を行っています。

そして今回、2025年5月24日および5月29日、2つの前兆波を観測しました。この記事では、その観測内容と予測結果を速報としてご報告いたします。

観測された前兆波の詳細

①【前兆波1】2025年5月24日 16:37観測

  • 持続時間:47秒
  • 周波数:12.6Hz / 9.9Hz
  • 最大振幅:92mVp-p
  • 予測される地震:
     - 発生予想日:6月1日 ±5日(5月27日~6月6日)
     - 発生確率:約80%
     - 震源地:埼玉県南部より半径150km以内
     - 規模:M4クラス(震度3程度)

【前兆波22025529 13:23観測

  • 持続時間:48秒
  • 周波数:11.6Hz / 10.2Hz
  • 最大振幅:39mVp-p
  • 予測される地震
     - 発生予想日:6月6日 ±5日(6月1日~6月11日)
     - 発生確率:約80%
     - 震源地:埼玉県南部より150km以外の広域
     - 規模:M3〜M4(震度1程度)

なぜ事前に分かるのか?─共振増幅による高感度観測

私たちが活用しているのは、観測室そのものの共振周波数を利用して地中からの微細振動を1000倍以上に増幅する技術です。これはアコースティック楽器のように、わずかな振動を拾って“音”として共鳴させる原理に似ています。

この高感度装置により、通常の地震計では検知不可能な破壊核形成信号=地震準備状態の波をリアルタイムに捉えることができるのです(特許第6995381号取得済)。

予測範囲の限界と今後の展望

現在、私たちの地震予知技術は、富山県と埼玉県南部の2地点に限定した観測体制で運用されています。そのため、地震発生予測が可能なエリアは、日本列島のフォッサマグナから北東方向(関東〜東北〜北海道エリア)に限られています。より正確な震源地の特定、地震発生日の精度向上を図るには、全国的な観測点の拡充と、自治体・大学・研究機関とのデータ連携が不可欠です。複数地点からの同時観測が実現すれば、地震予知はさらに「いつ・どこで・どの程度揺れるか」に近づくことができます。

“予言”ではなく、“根拠ある予測”を社会へ

能登地震、首都直下型、南海トラフ──地震への不安は誰にとっても身近なものです。しかし、情報過多な時代では、“科学”と“憶測”を冷静に見極める力が問われています。

SNS上の根拠なき予言とは異なり、私たちの手法は物理現象(前兆波)を可視化し、解析した上で行う実証型予測です。地震予知とは、“当てること”ではなく、命と社会の準備時間を創ること。私たちはこれからも、その精度と信頼性を着実に積み上げていきます。

今後の予測に関する最新情報は、公式サイトまたはブログにて随時更新してまいります。

関心のある方、技術導入や連携をお考えの皆さまは、どうぞお気軽にご連絡ください。

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