2025年7月30日、ロシア極東のカムチャッカ半島でマグニチュード8.8の巨大地震が発生しました。震源の深さは約20.7kmで、近隣のアバチャ湾沿岸では津波警報も発令。日本でも北海道や東北地方の太平洋側でごく小さな津波が観測され、気象庁が「念のため海から離れてください」と呼びかける一幕がありました。

このニュースを聞いて、東日本大震災の津波を想起した方も多かったのではないでしょうか。なぜなら、カムチャッカ半島は日本と同じ太平洋プレート上に位置し、プレート境界型の巨大地震が周期的に起きる「環太平洋火山帯」の一角にあるからです。日本では北海道の釧路市・釧路町・厚岸町・標津町・別海町などで震度2、ただし本州から九州まで広く震度1が観測されました(気象庁発表)。

つまり、今回の地震は単なる“他国の災害”ではなく、太平洋プレート全体のエネルギー放出や応力変化が、日本列島にも影響を与える可能性を秘めています。特にプレート沈み込み帯に位置する日本の東北から関東にかけては、地震発生の引き金が引かれやすい状態が続いていることからも、さらなる警戒が必要です。

埼玉県南部鈴谷で観測された「前兆波」 ― 地震の“兆し”を見逃すな

こうした中、日本国内でも7月23日に不穏な信号が観測されています。地震予知の観測拠点の一つである埼玉県南部鈴谷では、7月23日9時18分に最大57mVp-pの前兆波が検出されました。なお、7月23日9:18に埼玉県南部鈴谷で57mVp-pの前兆波が検出されており、その約1週間後の7月30日03:59、茨城県南部でM3.9の地震が発生しました(震度2)。現時点での前兆波との直接的対応性は確定していませんが、時系列上の一致として記録しています。

この「前兆波」とは、地震が発生する直前の断層破壊(破壊核形成)に伴って放出される微弱な振動のこと。通常の地震計では検出できないほど小さい信号ですが、鈴谷の観測所では特殊な共振増幅装置によって1000倍以上に増幅され、視覚的・数値的に捉えることが可能です。

しかも、このような“予兆”とみられる観測は一度きりではありません。今年に入ってからも、

といった具合に、前兆波と地震の発生が強く対応しているケースが複数確認されています。

高島式地震予知の観測は、埼玉県南部鈴谷と富山県東部の2拠点で行われており、特に関東地方は埼玉の観測点からの感度が高いため、前兆波検出と地震発生の対応実績が多く報告されています。つまり、関東圏ではこの技術によって“数日~2週間以内”に迫る地震の予兆を捉えることが可能なのです。

科学に裏打ちされた「地震予知」 ― 京大理論とアコースティック技術の融合

この地震予知手法は、京都大学・行竹英雄教授が1992年に発表した「震源域における破壊核形成理論」に基づいています。地震が発生する前段階では、断層が破壊準備に入ることで「微細で高周波の振動=破壊核形成信号」が発生し、それが400km以上離れた場所にも伝播するという考え方です。

高島式の観測システムでは、特許第6995381号の技術を用いて、観測室自体を「アコースティック楽器」のように設計。室内の共振周波数に合わせることで、通常では観測できないような微細振動を1000倍に増幅し、明瞭な“前兆波”として捉えることができます。

これにより、プレート型地震の場合は「前兆波検出から15日以内」、内陸直下型やフィリピン海プレート系の地震では「45日以内」に地震が発生するという経験則が蓄積されてきました。

つまり、感覚や偶然ではなく、物理法則と共鳴工学に基づく“科学的な地震予知”が、すでに実証フェーズに入りつつあるのです。

地震予知は幻想ではない ― 科学が可能にする命を守る選択

「地震予知は不可能」と言われた時代は、過去のものになりつつあります。確かに、震源や時刻、規模を100%の精度で断言することは困難ですが、破壊核形成という物理現象に基づく“予兆の検出”は現実的に可能です。

高島式の観測では、すでに360件を超える前兆波と地震の一致が確認されており、その信頼性は日々高まっています。

とりわけ関東圏のように、巨大地震がいつ起きてもおかしくないエリアにおいて、こうした前兆を“事前に察知”することは、命を守る行動に直結します。

大切なのは、科学に耳を傾け、正しく理解し、正しく備えること。今回のカムチャッカ半島地震と関東の前兆波は、「次の揺れは自分ごとである」という意識を強く持つべきシグナルなのかもしれません。

【関連リンク】

👉 高島式地震予知の解説記事一覧:https://liquiddesign.co.jp/category/blog/earthquake/

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