■2025年6月8日〜14日の観測結果:前兆波は“発生せず”
2025年6月8日から14日までの1週間、埼玉県南部・鈴谷の戸建て住宅に設置された高感度地震観測装置では、前兆波(破壊核形成信号)は一切検出されませんでした。
この期間に観測装置が記録した地中の微動は、いずれも自然ノイズや周辺環境に起因するものであり、地震に結びつく特異な変動は見られていません。
「前兆波がなかった」という事実は、地震が起きないことを断言するものではありません。しかし、地震発生の初期段階に必ず現れる“破壊核形成信号”が観測されていないということは、少なくとも観測範囲内において地震の直接的な兆候は確認されていない、という科学的判断を意味します。
このような“静けさ”もまた、観測データとして重要な意味を持ちます。

■なぜ「前兆波」が必要なのか?──京大の行竹英雄教授の学説を起点に
高島式地震予知の理論的基盤は、京都大学・行竹英雄教授(1992年)の論文「震源域におけるクラックの発生に伴う破壊の核形成(Fracture Nucleation due to Occurrence of Cracks in a Seismic Source Region)」にあります。https://gbank.gsj.jp/ld/resource/geolis/199209185.html
この論文では、地震が発生するには“破壊核”という岩石内部の初期破壊構造が不可欠であり、それが瞬時に崩壊したものが地震であると明確に記されています。そして、この破壊核が形成される際、微細な破砕による高周波のエネルギー(=前兆波)が地表にまで伝わることが理論的に示されています(下記URL参照)。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/zisin/74/0/74_2020-19/_pdf/-char/ja?utm_source=chatgpt.com
高島式地震予知では、この破壊核形成信号=前兆波を室内の観測装置で捉えるために、以下の工夫が施されています:
- 観測部屋を共振空間として設計し、地中から伝わる微細な振動を1,000倍以上に増幅
- 岩石内部、特に花崗岩層で起きる破壊現象をとらえる構造
- 海底地震の兆候も“陸上観測のみ”で把握可能(世界初・特許取得)
■他の地震予測技術とどう違うのか?
地震予知にはさまざまな試みがあります。
例えば、GPSによる地殻変動の計測、電離層の反射変化、動物行動やラドン濃度の観測など──これらはすべて「統計的予測」や「長期的傾向分析」を目的としています。つまり、「今後数年以内に地震が起きるかもしれない」という予測です。
一方、高島式地震予知は違います。地中で発生した物理的破壊の初期信号(前兆波)を直接捉えるという“確定的”な観測手法です。
- 太平洋プレート型:前兆波検出から15日以内に地震発生
- フィリピン海プレート型:45日以内に地震発生
これは、確率論ではなく“物理現象の因果関係”に基づく予知技術であり、すでに360件以上の的中実績を持つ手法でもあります。
■設置箇所は全国2ヵ所。観測範囲は最大400km
現在、この観測装置は富山県東部と埼玉県南部の2拠点のみに設置されています。
観測可能範囲(有効到達距離)は最大400km。このため、現時点で以下の地震が観測対象となっています:
- 首都圏直下地震
- 東海・南関東の地震
- 日本海溝内の中規模地震(茨城沖〜房総沖)
将来的には、宮城県仙台市泉区にも新たな観測点が設置予定であり、3.11のような「日本海溝外側のアウターライズ地震」にも前兆波による予知が可能になると期待されています。
また、観測された前兆波が4回以上の“強弱の繰り返し”を持つ場合、それは「重複反射」とされ、フォッサマグナを挟んだ東西のどちら側で破壊核が発生しているかも判別可能です。

■【警戒情報】「7月5日に大災害が起こる」という噂とどう向き合うか?
最近、SNSを中心に「2025年7月5日に大災害が起こる」という予言めいた情報が広がっています。
たしかに、過去にも同様のデマや誤情報が世間を混乱させてきましたが、予知と予言はまったく異なります。
私たちが重視するのは、“今、どのような異常波形が観測されているか”という実測データです。
そして、6月14日時点で、そのような異常は一切観測されていないという事実を、読者の皆さまにあらためてお伝えします。
とはいえ、予兆がなくとも災害は突然起こるものです。だからこそ、こうした情報に惑わされず、「事実に基づいた備え」を日常に取り入れることが最も重要です。
- 自宅の家具固定や避難グッズの確認
- 家族との連絡手段の確認
- 高齢者や乳幼児のための避難計画見直し
- 日頃から防災情報サイトや自治体からの警報に耳を傾ける
高島式地震予知では、今後も前兆波が観測された際には、迅速に情報を発信してまいります。
終わりに:科学的観測が導く「備えの習慣」
自然災害に「絶対」はありません。
だからこそ、私たちは日々の観測と実証を重ね、“確かな兆候”をもとに情報を提供しています。
次に前兆波が現れたとき、それは「確率」ではなく「物理現象のサイン」として、私たちに重要な意味をもたらすでしょう。
7月5日をただ恐れるのではなく、科学的な観測を日常に生かすことこそが、未来の命を守る最大の手段なのです。
【参考リンク】
▶ 高島式地震予知の詳細記事はこちら:https://liquiddesign.co.jp/category/blog/earthquake/
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