10月に入り関東で地震が相次ぐ。首都直下地震との関係は?

2026年10月1日午後9時27分、千葉県北東部を震源とするM5.1の地震が発生しました。震源の深さは約50kmで、茨城県と千葉県では最大震度3を観測しました。

さらに約8時間半後の10月2日午前6時01分には、茨城県南部でM3.9、深さ約50km、最大震度2の地震が発生しています。

関東で地震が続くと、「首都直下地震の前触れではないか」と心配になる方もいるでしょう。

しかし、M3~5程度の地震が続いたという理由だけで、M7級の首都直下地震が近づいていると判断することはできません。

一方で、10月に入って関東で実際に地震が続いていることも事実です。

今回、高島式地震予知の鈴谷観測点では、10月1日と2日に特徴的な低周波信号を記録しました。

この記事では、気象庁が公表した関東の地震情報と、高島式で実際に記録した観測波形を照合しながら、9月30日~10月4日の状況を確認します。

「関東で今、何が起きているのか」「今回の信号はその後の地震と対応するのか」を、観測結果に沿って見ていきます。

図1 2026年10月1日に千葉県北東部でM5.1、10月2日に茨城県南部でM3.9の地震が発生。

埼玉県南部・鈴谷で10月1日に特徴的な前兆波を観測

今回解析したのは、富山県東部と埼玉県南部・鈴谷の2観測点です。

富山県東部では、9月30日~10月4日に高島式が解析対象としている特徴的な信号は確認されませんでした。

一方、鈴谷観測点では、10月1日と2日にそれぞれ特徴的な低周波信号を記録しています。

最初の信号は10月1日午前11時15分です。

持続時間50秒、主な周波数11.8Hzと10.6Hz、最大振幅40mVp-pでした。

この信号を受け、高島式では「10月8日±5日」「鈴谷から150km以内」という条件を設定し、その後の地震活動との照合を始めました。

その約10時間後、千葉県北東部でM5.1が発生し、翌朝には茨城県南部でM3.9が発生しています。

研究会資料では、10月1日の信号を茨城県南部M3.9との対応候補としています。

ただし、「10月8日±5日」をそのまま日付にすると予測期間は10月3~13日となり、10月2日のM3.9は期間より1日早く発生しています。

そのため、今回は「予測的中」とはせず、前兆波として解析している信号の後に近距離で発生した地震として記録し、今後の事例とあわせて検証します。

予測条件と実際の地震にずれがあった場合も、そのまま記録していくことが、高島式の精度を評価するうえで重要だと考えています。

10月2日にも新たな前兆波を観測

0月2日午前10時31分にも、鈴谷観測点で特徴的な低周波信号を記録しました。

持続時間70秒、周波数13.2Hzと9.5Hz、最大振幅49mVp-pです。90.【地震予知】関東でM5.1・M3.9が連続発生|高島式前…

高島式では、この信号について次の条件を設定しています。

地震発生予想日:10月9日±5日
予測期間:10月4~14日ごろ
震源範囲:鈴谷から150km以内
予想規模:M3~4程度
鈴谷で想定する揺れ:震度1~2程度

この記事を公開する時点では、この予測期間はまだ進行中です。

結果が分かった後で過去の波形を選ぶのではなく、予測条件を先に公開し、10月4~14日に実際にどのような地震が発生するのかを確認します。

次回の記事では、この予測条件と実際の地震活動を照合して報告します。

東京で37日間も雨が続いた。その後の地震と関係は?

今回の地震とあわせて気になるのが、関東で続いた異例の長雨です。

東京都心では8月27日から10月2日まで37日連続で降水を観測し、10月3日にようやく記録が途切れました。

長雨が続いた直後に関東で地震が発生すると、「大量の雨が地震を引き起こしたのではないか」と考えたくなります。

しかし、今回の千葉県北東部M5.1や茨城県南部M3.9と、37日間の長雨を直接結びつける科学的な根拠は確認されていません。

大量の雨は浅い地下の水圧や地盤状態を変化させることがありますが、関東では数十kmの深さで発生する地震もあります。

「雨が続いた後に地震が起きた」という時間的な一致だけで、両者に因果関係があるとは判断できません。

むしろ注意したいのは、大雨で地盤が多くの水を含んだ状態で地震が起きるケースです。斜面崩壊や土砂災害など、複数の災害が重なる可能性があります。

長雨の後は地震そのものだけでなく、地盤の状態にも注意が必要です。

千葉M5.1、茨城M3.9は首都直下地震の前兆なのか

今回の2つの地震だけから、首都直下地震が近づいていると判断することはできません。

関東ではM3~5程度の地震が珍しくなく、その後に必ず大地震が続くわけでもありません。

高島式では、地震の発生回数だけから次の地震を予測するのではなく、本震前の岩盤変化に関係すると考えている特徴的な低周波信号を継続して観測しています。

今回、富山県東部では対象となる信号を確認しませんでしたが、鈴谷では10月1日と2日の2回、特徴的な信号を記録しました。

10月1日の信号については、その後に発生した千葉県北東部M5.1と茨城県南部M3.9との関係を検証しています。

10月2日の信号については、10月4~14日ごろが予測期間です。

高島式地震予知研究会では、信号を観測した時点で予測条件を決め、その後に実際に発生した地震と照合する方法を続けています。

今回の予測についても、期間終了後に結果を公開します。

今週の地震予知まとめ

10月1日には千葉県北東部M5.1、翌2日には茨城県南部M3.9が発生しました。

高島式の鈴谷観測点では、10月1日午前11時15分と2日午前10時31分に、それぞれ特徴的な低周波信号を記録しています。

10月1日の信号については、直後に発生した関東の地震との対応を引き続き検証します。

10月2日の信号については、「10月9日±5日、鈴谷から150km以内、M3~4程度」という条件を設定しており、10月4~14日の地震活動を確認します。

現時点で、今回のM5.1やM3.9を首都直下地震の前兆と判断する根拠はありません。

一方、高島式では新たな信号を観測しているため、その後の地震活動との照合を続けます。

次回の記事では、今回設定した予測条件に該当する地震が発生したのか、結果をそのまま報告します。

関連リンク

・高島式地震予知の解説記事一覧

https://liquiddesign.co.jp/category/blog/earthquake

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